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入管汚職:審査厳格化が背景に 「興行」減り偽装結婚増加
入管汚職:審査厳格化が背景に 「興行」減り偽装結婚増加

 東京入国管理局の入国審査を巡る汚職事件で、外国人芸能家の招請会社が入管職員に接近したのは、05年の入国審査厳格化が背景にあると関係者は指摘している。厳格化は、「興行」の資格で入国しながらホステスなどとして働くフィリピン人が急増したためで、これにより興行資格のフィリピン人入国者は年8万人余から3000人余へと激減。廃業する業者が相次いだ。このため日本人の配偶者として入国する「偽装結婚」が最近増えているとされ、法務省などは警戒を強めている。

 「昔は興行(資格)で呼んでパブで働かせるのが一般的だったが、今はほとんど許可が出ない。プロモーター(招請業者)もパブも、どんどんつぶれている」。西日本の外国人招請業者は、そう打ち明ける。外国人の在留資格の申請や更新を代行するある行政書士も「厳格化の影響で、ピーク時には約800あった招請業者が5分の1くらいに減った」と指摘する。

 05年、法務省はフィリピン人に対する興行資格の入国審査を厳格化。興行資格で入国したフィリピン人の多くがホステスなどとして働いていたため、売春など人身取引の被害者になるのを防ぐのが目的とされる。

 厳格化により、興行の在留資格でのフィリピン人入国者は、04年の8万2741人から08年には3185人に激減した。

 一方で、日本人男性と結婚して「日本人の配偶者」の在留資格で入国し、飲食店で働くケースが増えている。中には夫と会うこともなく働き、同居など結婚の実態がない「偽装結婚」もあるという。西日本の外国人招請業者は「今の流行は日本人の配偶者での入国。偽装結婚による就労が目立つようになった」と打ち明ける。

 偽装結婚を巡っては先月だけでも石川、福岡、山梨など各県警で摘発が相次いでいる。

2009年12月5日 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20091205k0000e040038000c.html

Last Updated on Tuesday, 08 December 2009 08:23
 
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