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ポラリスプロジェクト-ミッション(使命)と方針

ポラリスプロジェクトは、被害の当事者とのかかわりや、啓発・提言活動を通じて、性的搾取を目的とした人身取引や現代における奴隷制の人権問題に取り組み、日本にある人身取引問題の対策強化に努めていきます。

 

1. 非暴力(Nonviolence: ポラリスプロジェクトは、人身取引が抑圧や暴力、搾取から成り立っているということから、非暴力的な手段を用い、この問題に取り組んでいます。個人間そしてグループ間の対立などを解決するには、暴力や人を欺く行為ではなく、思いやり、理解、誠実なコミュニケーション、そして愛情をもち取り組む必要があると考えます。不正行為に対する説明責任を追及しながら、抑圧を乗り越え、社会的な力の不均衡を是正し、全ての個人の尊厳のために活動します。

 

2. 説明責任(Accountability: ポラリスプロジェクトは、その影響力を行使して、社会変化をもたらすためには、地域社会からの信頼が不可欠であると認識しています。従って、財政および事業活動における誠実性と透明性を維持する努力を怠りません。寄付金や助成金に関する、責任ある管理運営を全うし、有効かつ合理的な事業活動を実行します。

 

3. 協働(Collaboration: 個々の活動・組織が乖離した状態では、効果的に人身取引という犯罪産業に立ち向かうことは不可能であると認識します。ポラリスプロジェクトは、協働の精神を促進、実行し、国際的な人身取引根絶活動の強化に努めます。政治やイデオロギーの違いなどを越えて、様々な個人や団体と連携を取ることが必要だと考えます。

 

4. コミュニティーエンパワーメント(Community Empowerment: 人身取引という犯罪産業を取り締まるには、各国政府および国際機関による人身取引対策だけでは十分な対応を行うことは不可能です。ポラリスプロジェクトは、地域住民や団体などによる積極的な参加を促すために、人身取引に関する情報や講座の開催、そして交流の場を提供します。更に、一人ひとりの地域社会における責任への認識促進・行動喚起という視点からも取り組みを行います。

 

5. 被害者中心(Victim-Centered: 人身取引の被害者は、虐待や搾取などの暴力を受けている社会的弱者であるにも関わらず、世間から非難される傾向にあり、奴隷状況から脱出してもなお孤立し、差別や偏見にさらされることが多々あります。ポラリスプロジェクトは、このような被害者への差別や偏見をなくすことに努め、年齢、性別、性的志向、また在留資格の有無に関係なく、平等に人身取引被害者への支援を行います。

 

6. 長期的改革(Long-Term Change: 人身取引の起こる背景には、経済格差、貧困、子どもや女性の人権、国際的な組織犯罪などといった様々な要因が絡み合い、解決への道のりは複雑かつ長期的な展望を必要とします。この犯罪産業撲滅のため、人身取引の根本的な要因を追及し、そして抑圧を増長させる社会構造を変えていくために、長期的な社会改革を目標に人身取引廃絶活動に取り組みます。

 

7. 革新(Innovation: 人身取引という犯罪産業撲滅のためには、革新的な対応策が必要だと考えます。社会起業家精神のもと、常に新しい解決法を見出し、テクノロジーを駆使することにより、更に効果的な人身取引廃絶活動を行います。

 
For a World Without Slavery